建築の手帖

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建築の手帳

chapter3 「木は架け橋」

今回は駅の地下通路の内壁に地元の間伐材から作ったパネルを張ったという現場を見てきました。全長およそ240mのその通路には地元の杉が壁と天井の全面に張られていて、今まで見たことのない景色でした。そして通路を歩いてほのかに感じる木の香り、とかく地下道というとあくまで移動のためだけで無機質なものと想像しがちですが、ここは少し大げさですが、森の中を歩いているような感覚がするのです。もともと壁面には違う素材を使う予定だったらしいのですが、この町の森林を運営管理する人、建設資材を選定・調達する人、そして工事に関わる人の頭の中には「自分たちの町の資源である木材を使おう、どうにかして使い道を探そう」という強い思いが常にあったそうです。自分たちの町には資源がある。有効に使わないといけない。「タイミングが良かったから木が使われた」のではなく「必然的に木が使われた」のだと思います。

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森は木という大切な財産を提供することにより、人々に心地よさ・安らぎ・温かさをもらたす、まるで人と人をつなぐ架け橋のような、不思議だけどなぜか人々を幸せにする力がある、そう思います。そして木の生い茂った森は、人の手を借りながらこれからも生き続け、未来のために財産を作っていく。

人は木を、森を、山を敬い、

木は、森は、山は人に幸せをもたらす、

そんな時代が昔はあったのでしょう。

  

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