木造住宅で建て方とは、主要な構造材を組み上げる工程を指します。多くの大工さんがクレーンを使って一気に上棟まで進みます。大きな事故につながる危険を伴う工程なだけに、現場は緊張した雰囲気です。お施主様にとっては、家が実際に出来上がってくるのを目の当たりできる、ワクワクするような工程でもあります。今回は構造材全てが地元産の三州桧を使っています。また、ほとんどの柱と梁が現しを兼ねているので、いつもに増して慎重に組み上げられました。
三州桧を使うのにはいくつか理由があります。まず、地元の気候風土に合った材料であること。木が育つ人工林が空気を浄化し、雨水を保水するなどして地域の自然環境を守ってくれていること。そしてその環境を健全に保つには、人が木を切り出し、手入れし続けることが大切なこと。また、無垢材を使うのは、接着材などの使用を控え住む人の身体への負担を軽減したいと考えているからです。