建築の手帖

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chapter7 「木の持つ包容力」

私たちにとって木材は、日本の国土の約70%を森林が占めていることから、諸外国と比較してもより身近な存在であるといえます。木材の用途は様々で、建造物から燃料、船舶や楽器などに広く使われ、強度・耐久性があり、意匠的にも優れた天然資源の一つです。

環境問題がクローズアップされている現在、エコ素材でもある木を積極的に使い、森を守ろうとする潮流ができようとしています。

その中の一つの流れとして、学校整備に関して、環境に考慮したエコスクールというものが促進されています。文部科学省のホームページを開いてみると、幼稚園から高等学校に至るまでの校舎に使用する内装材として「木材等の柔らかい手触りや温かみの感じられる素材を適宜使用することが望ましい」と明記されています。特に、幼稚園においては、前文に「幼児の心を和ませ、また保育空間に家庭的な雰囲気をかもし出すため」とあります。

木が人々に与える効果は、「私達の想像を超える言葉では言い尽くせない物」なのかもしれません。

ある小学校のエコ改修プロジェクトに参加した時に、児童達の意見として「木に囲まれた生活」を望む声が多いとの報告を聞きました。
私達が思っている以上に、子ども達は敏感に温かみや柔らかさ等を感じ、望んでいることに驚かされました。

私の故郷は人口約4,000人の周りを山に囲まれた小さな町でした。
小学生当時、築50年の木造校舎は、歩けばキシキシと音を立て、戸の建て付けも悪く、雨が降れば至る所で雨漏りするという、とても古い建物でした。統廃合により建物は取り壊され、現在は鉄筋コンクリート造の校舎となってしまいましたが、帰省したときなど、ゆっくり散歩しながら昔あった校舎のそばを通ると、昔のあの古い木の校舎を懐かしく思い出されたりします。

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木は包容力のある母のような存在だと感じるときがあります。
それは、私達大人よりも子供達の方が、強く感じていることなのかもしれません。その思いに応えるために、私達は何をすべきか、子供達の立場からの視点も必要だと考えます。

  

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